○岡田 匡史1 佐藤 卓也1 三浦 朋子1 齋藤 経義1 仁木 雄三1 Mahowald A.P.2
茨大・院理工・自然機能1,Stanford Univ. Sch. Med.2
培養細胞への遺伝子導入法は、遺伝子機能の解析、組換え体の遺伝子産物の生産、遺伝子治療
などに有効な手段である。特に、細胞毒性の少ないカチオニック脂質小胞などを仲介させたin
vitroでの遺伝子導入の方法がよく用いられている。ショウジョウバエではSchneider line-2(S2)
cellにカチオニックリポソーム法を用いてリン酸カルシウム共沈殿法よりも高いトランスフェクション効率を得て
いる(Han,1996)。
我々はショウジョウバエの初代培養や株化した培養細胞への遺伝子導入法の確立を目指している。
現在、我々の研究室では、胚時期の中胚葉の細胞および3齢幼虫後期の卵巣由来中胚葉性細胞の安定的な
細胞株を樹立している。pUC18にActin-
GFPを組み込んだplasmidやPiggyBacを用いて、これらの細胞へ遺伝子の導入を試みた。その結果、低
頻度であるが安定的に外来遺伝子の導入が確認できた。より高頻度な条件を検討中である。
さらに、培養したbag-of-marbles生殖幹細胞への遺伝子導入も試みている。
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