日本の発生学を知る写真シリーズ|上野研究室

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日本の発生学を知る写真シリーズ|上野研究室

日本の発生学を知る写真シリーズ|上野研究室

第5回は、本学会の事務局を 2006 年度から 2007 年度まで務めてくれた基礎生物学研究所の上野研究室の紹介です。
(2008/08/05)

アフリカツメガエル神経胚の断面で神経板の両端が隆起し神経管がつくられようとしているところ
基礎生物学研究所・形態形成研究部門、上野研究室では動物の形づくりの基本メカニズムについて研究している。アフリカツメガエルを使った体軸形成の分子メカニズムから、現在は形態形成運動を制御する個々の細胞の振る舞いについて、とくに細胞極性に焦点をあてて研究を進めている。主な研究対象となる発生現象は中胚葉の「収斂と伸長」(convergent extension)と「神経管閉鎖」である。これらの現象はそれぞれ平面細胞極性(planar cell polarity, PCP)、頂底極性(apicobasal polarity)がダイナミックな形態形成運動の基盤となっており、それぞれの極性形成の引き金や、その分子・細胞メカニズムについて研究している。写真はアフリカツメガエル神経胚の断面で神経板の両端が隆起し神経管がつくられようとしているところを示している。最表層の神経上皮細胞は頂底軸にそってカラム状に伸長し、同時にapical constrictionによってくさび形となっていることがわかる。写真の赤色はチューブリン、青色は核、緑色は微小管結合タンパク質を示している。この神経管閉鎖メカニズムを理解するためには、アクチン繊維、微小管の再編成の制御機構を明らかにすることが鍵となっている。
(文責:上野直人、写真:鈴木誠)